猫を捕らえろ?
にこぉーっと笑いながら近寄ってくる黒李はかなり可愛い。かなり。
『待たせてゴメンね…?』
「いいよいいよぉー!」
『ありがと…。あ、そういえば話って?』
「んー?…あぁ!そうそう!ついてきてほしい場所あるんだけどぉ…」
『ついてきてほしい場所…?』
…どこ…?と思いながら首を傾げる。
「うん、案内がてら…ダメかなぁ…?」
黒李も首を傾げて、じぃーっとウルウルした目で私を見てくる。
……っ…可愛いすぎる……!!
そんな可愛い黒李にだした私の答えはもちろん…
『いいよ!!』
だった。
その答えを聞いた黒李は、
「本当ぉ!やったぁ!ありがとぉー!」
と言ってにこぉーっと笑う。
「じゃあ早く行こぉー!!」
と言うと私の手をとり走り出した黒李。
いきなりの事だったため、よろめく。
『な、何で走るのぉーー!?』
体制を立て直し、黒李に手を引かれながら走る。
「んーっとねぇ、鬼に見つかんないように…!…あとぉ、待たせたら悪いからねぇー」
…誰を……!?
そして鬼って何…!?
と思ったが口にしなかった。
…いや、出来なかった。
黒李に
「色々質問あるだろうけどぉ…後でね☆」
と言われたからだ。
そしてスピードを上げる黒李。
またもいきなりの事でよろめくが、すぐに体制を立て直して走る。