猫を捕らえろ?
「めっちゃ可愛い子がいるんだってー!!
いや、本当に!!
…ん?
あ、あぁ、そうそう転校生。
え?いいじゃん!!来てよ!来ないと損するって!
…あ、来る?
…うん…うん…はーい!!
早く来てねー!!」
そんなに大きい声出さなくても…
というくらい大きい声で話す女の子。
話し終わったみたいで、携帯をパタンと閉じて、
周りの視線なんか全然気にしないで私の方に歩いて来た。
黒李達を、
「ちょっとどいて、邪魔!」
と押しのけて私の目の前まで来る。
す…すご…
押しのけられた黒李達は未だ唖然としていて何も言ってこない。
「うわ~…やっばいねー……
…あ、名前なんていうのっ?」
『え、あ、華夜です…天宮華夜…』
「あ、天宮華夜ぁぁあ!?名前まで可愛いんだけど!!!
すごいねー…名前とピッタリ合ってるよー…!!」
『あ、ありがとう……?』
ノリについていけない。
「あ、私の名前はー
如月 鈴ーキサラギ スズー
だよ!!
鈴って呼んでね!よろしく!」
と言って手を差し出されたので、手を握りながら、
『…よろしくね?鈴』
と言ってニコッと笑った。
「やっば…超可愛いー!よろしくぅう!」
握っている手をブンブン振られた。
い、痛いんですが…!
「あ、男子共、顔赤くなってやがる!!」
あはははは!!と笑ってる鈴。
…ほ、ホントだ…!!
顔赤い…
……何で?
と首を傾げていると
ガラッ
「…おはよーございます」
またもや遅刻者が来た!!