オサナナジミ
まぁ純が違うって言ってるから違うとは思うんだけど・・・。
アタシだってたまには誰かをからかいたい。
だっていつもからかわれてばっかなんだもん。
バカみたいだけど。
「未穂ー入るぞ」
『お兄ちゃん!もうノックしてって言ってるでしょう??アタシはもう子供じゃないの!!』
「おまえはいつまでたっても俺のかわいい妹だよー」
とか言いながら抱きついてくる。
『離して!!!もう』
アタシの2つ上のお兄ちゃん。
今大学生で確か経済学部だったかな?
そのくせして見た目はイマドキっていうかチャライ。
髪は茶パツ。服はダボダボ。日サロいってるのかはわかんないけどけっこう肌は黒い。
普通経済学とか学ぶ人って、七三わけで、眼鏡かけてて、シャツはズボンにインしてるイメージがあるけど・・。
うちのお兄ちゃんみてるとつくづく思うんだよね。
人は見かけによらぬものってね。
この言葉はお兄ちゃんのためにある言葉なんじゃないかって未だに思ってる。
『どうしたの?』
「健人きてる!」
健人?
『わかった今行く!』
玄関には下を向いた健人がいた。
『どうしたー?』
・・・なんか怒ってる??顔が引きつってる気がする。
「あのさ、純と付き合ってるって本当?」