オサナナジミ
本当の気持ち ③
-あれから1週間
アタシは返事どころか、健人と顔すら合わせていない
どうしてきっぱり断らないのだろう?
アタシには辰也がいるのに
「未穂?大丈夫?」
『え?あっうん。なんかボーっとしちゃってた』
今は辰也とデート中
辰也の家に来ている
こんなこと考えてるなんて
「何かあった?」
『なんにも?最近テスト多くてさ・・』
あながち間違ってはいない
期末テストとか憂鬱
{ギュッ}
辰也が後ろからアタシを抱きしめた
「悩みがあるならいつでも聞くから」
『ありがとう』
辰也の体温が伝わってくる
やっぱり安心する
「・・キスしてもいい?」
アタシは辰也のほうへ向きを直してコクっと首を縦に振った
そっと触れるだけのキス
いつだって優しくて
いつだってアタシの気持ちを考えてくれて
『辰也、アタシを抱いて?』