オサナナジミ
海 ③
真夜中を過ぎたあたりだろうか。
胡桃は、落ち着いたのか疲れたのか眠ってしまった。
時間は過ぎたけど、アタシの怒りは全くおさまっていなかった。
むしろ酷くなっていた。
いい人だと思ってたのに。
蓮クンは話しやすい人。
よく考えれば、あんなに慣れなれしい人。
もしかしたら浮気相手は瑠実って人だけじゃないかもしれない。
チャライし。
年齢だってしらない。
学生なのか。
大人なのか。
そもそも合コンってのがねぇ。
疑いだしたら止まんない。
{トントン}
ドアを叩く音がした。
こんなおそくに誰だろう?
・・蓮クン?
どうしよう。
もしそうだったらアタシどういう態度とればいいの?
怒る?
様子をうかがう?
普通に接する?
・・とりあえず開けてみるか。
もしかしたら違うかもしれないし。