オサナナジミ
アタシが迷っていると、お母さんがいくつかのチラシをもってきた
よく見るとそれは全部塾の紹介だ
しかも全部マンツーマンのヤツ
「これとかいいらしいわよ。ほら、あなたの中学のときのお友達の・・なんていったかしら?紗希チャン?」
紗希?
『紗希がこの塾いってるの?』
「そうらしいの。この間スーパーで紗希チャンのお母さんに会ってね、この塾のこと聞いたの。紗希チャン成績がぐーんと上がったらしいのよ」
紗希はアタシが中学生のとき1番仲よかった子
一緒に今の高校受けたんだけど、紗希は落ちちゃった
それから連絡はとってない
アタシがどれだけかけても電話に出てくれない
家にいったけど、会わせてもらえなかった
『アタシ、そこにはあんま行きたくないかな』
「そう・・じゃあここは?」
最近家の近くに出来た評判のところだ
『見学いってみようかな?』
「そうね。じゃあ電話しなくちゃ」
そういって塾に電話をかけた
すぐに行っていいというので、アタシは行くことにした
『どんなところかな?』
「あそこの前通ったことあるんだけど、新築で綺麗なところだったわよ」
楽しみかも
家から塾は近く、5分くらいで着いた
お母さんの言った通り綺麗なところだった