オサナナジミ


けっこう大きい


「仲島様でしょうか?」


中から小柄な男の人が出てきた


「そうです」


「ようこそ。では中へどうぞ」


アタシはお辞儀をして中に入った


通された教室の椅子に座って、軽く説明を受けた


この塾では特に国語に力を入れているらしい


苦手だし、ちょうどいいかな


『授業はどういった感じで行うんですか?』


「授業は生徒1人教師1人のマンツーマンです。まず、実力テストをやってもらい、あなたの学力に合わせた勉強方をやっていきます。授業の内容がわからなければ、ノート等を持ってきてください。わかりやすく説明いたしますので。」


いいかも


アタシは新学期からくることになった


その前に1回体験授業というものをやって


国語教師はこの福田という男らしい


この人はアタシとほとんど身長が変わらないくらい小さい


細身で、不健康っぽい


かっこよくはない


「未穂どう?気に入った?」


『うん。あの人感じいいし』


「福田サンだっけ?顔は微妙だけどね」


『アタシも思った!』


笑いあいながら帰った
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