オサナナジミ


「あら?鍵が開いてる・・」


『え?戸締りしたよね?』


「もちろんよ。じゃあまさか・・」


泥棒?


急いでドアを開けるとそこにいたのはお兄ちゃんだった


『帰ってたの?』


「おーおかえり、どこいってたの?」


「陸、鍵閉めた?」


「あぁ忘れた」


ホッ


よかった


「で、どこ行ってたの?」


アタシはミュールを脱いでリビングへいった


『塾だよ。最近新しくできたトコ』


「へー未穂が勉強ねぇ」


『何よその言い方?』


「だって未穂勉強ってタイプじゃねーじゃん」


『いいじゃん別に』


「なんだよー冷たくすんなって。未穂ちゃーん」


とか言って抱きついてくる


返事とかそっけなくするといつもこうだ


『暑いよっアタシはもう子供じゃない!』


「俺にとってはいつまでもかわいい妹だよー」


無視してテレビをつけた


「そーいやさ、俺の土産は?」
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