恋せよ乙女
「なんなら、俺がついて行って同席してやろうか?」
「は?何言ってんの。冗談でしょ?」
本気であたしを心配して、隼人が心からそう言ってくれているのはわかるけれど。
「そこまでしてくれなくていいよ。隼人にそんなことまでさせたら、さすがに世奈にも申し訳ないし。」
それに、これは隼人には直接関係の無い問題。ここまで巻き込んでおいて今さらだし、そんなことを言ったら怒りそうだから、隼人には絶対言わないけれど。
「……んじゃ、氷室に同席してもらえよ。仲直り、したんだろ?」
少しの間口を噤み、何やら考えていた隼人は、まるで提案するようにそうあたしに問い掛ける。
まぁ確かに仲直りはしたし、あたしも最初は氷室さんと鈴木さんとあたし、その三人で話そうとも考えてなかった訳じゃないけどさ。