ほしいのはキミ
-ガタンッ
わぁっ!!
電車が大きく揺れたとき、大勢の中年オッサンサラリーマンにグイグイ押された。
きもちわるい…。
もー無理、立ってらんない。
あたしがふらついたとき、いきなり腕を捕まれた。
『…?』
「大丈夫か?」
うっわ…。
あたしの腕を掴んでいるのは、そう。
超美形男子。
きっと、あたしと同じ高校生だ。
「お前その制服、俺と一緒の高校じゃん」
確かに。
人ごみでよく見えないけど、ネクタイのワンポイント、あたしの通ってる高校のものだ。