【短】合コンセッター

深呼吸をすると、思い切り冷たい冬の風を感じた。


「あたし…武絋のこと好き、…なのかも」



「…なんだそれ」


人の告白(?)を武絋は一蹴してくれた。


「かもってなんだよ」


武絋はしかめっ面でポケットに手を突っ込んだまま顔色一つ変えずに言う。


「だって…武絋が合コンに行くって言ってからあたしずっとモヤモヤしてて、それに武絋にもし彼女ができて、あたしと二人で飲んだりとか、出来なくなるのすごく嫌で、…それに月!武絋の背中で見る月は最高なの!もう見れなくなるなんて嫌だし、そしたら佑美がそれは恋だって…」


自分でも言っているうちに支離滅裂になってきているのはわかっていたけれど、あたしは一気に言った。

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