時の旋律
「マジで……言ってるのか?」
言葉が震える。
これが現実だなんて信じらんねぇ。


「めちゃくちゃマジだよ。じゃあもしこれが嘘なら、何で君はここにいるの?」

「……。」

「嘘なら今君は学校で普通に授業を受けてるんじゃない?」

「……。」

黙り続ける俺にお構いなしに語り部は続けて言う。

「嘘なら君が今見てきたあの血の海はいったい何?」

「それは――。」
< 41 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop