時の旋律
まだ目に鮮明に焼き付いている光景。真っ赤な海の中に横たわっている人だった者達――

あれが……嘘なら、何が本当何だ?


「信じたみたいだね。」

語り部は静かに微笑む。

「君はもう後には戻れないよ。君には前しか道がない。」




「お前……何か知ってるのか??」

俺の言葉に語り部はニコっと笑う。

「私は語り部。あなたが聞きたいことは全て知ってるよ。」

俺は唾をゴクっと呑んだ。

「じゃあ、教えてくれないか?―――今、何が起こっているか。」


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