【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜
「でもどうやって見極めるの?」


心配そうな表情のキョンキョン。

一輝とか、男目当てでマネージャーになられても困るってことだろ?


「そうだなー。さっきので、爽を見にきた女も多そうだしな」


一輝は自分がモテてるって自覚がない。

バカなんだとしか思えないけど、マイペース過ぎて気付いてないんだろうな。


俺の人気なんか、一輝に比べれば天と地ぐらい差あるじゃん。

ま、俺は野球で負けなきゃいいんだけど♪




「うーん。ちゃんと仕事ができて、続けられる子がいいよね…」


「できれば少しぐらい、野球の知識もあってくれた方が…」


悩んでる二人を見て大変そうだなー、って他人事の俺。


たかが部活のマネージャーに、求めること多過ぎだろっ。

キョンキョンのときなんか、本当に酷かったくせに。


「爽先輩ー!!」


そんなとき、俺を呼ぶ声が聞こえた。

ちょっと前に聞いたばっかの声が。
< 137 / 352 >

この作品をシェア

pagetop