【長】野球ボール〜ソウソウの夏〜
「爽くん好きです!!付き合ってください」
放課後何の話かと思えば、愛の告白ですか…。
「俺この足だから、どこにも行けないよ?それでもいいの?」
「え?あ、うん!!全然いいよっ」
そう?
「俺、いつでも野球が一番だけど?」
「いいよ!!いつか一番になれるようにがんばるから」
キラキラ光る瞳で見つめられると、どうも弱い俺。
「……よろしくね!!」
高校生活最初の彼女は、あのクラスメートになった。
俺が野球より女を選ぶ日なんてくるのかな、とか思うけど。
それを分かった上で付き合いたいってなら、断る理由はない。
これから好きになるかもしれないし。
初めて野球をしたときも、ここまでハマるとは思わなかったから。
ま、俺の中心はいつでも恋より野球。