tear
(....やっぱ 緊張するなぁ...)
あたしの目の前を歩いているのは、
細身で背が低めの男の人。
今日からあたしの担任になるらしい。
「皆いいこ達ですから。海崎さんもきっとすぐになじめますよ」
「...あ は、い...」
(..だといいなぁ...)
私立西宮学園
今日からここがあたしの通う学校だ。
あたしの名前は海崎吏亜(かいざきりあ)。
中学2年生
容姿は普通、頭も普通。
超普通の女の子。
すべてにおいて平均的だ。
他の人と違うところは転校が多いことくらいかな。
でもやっぱり何回も経験してるけど
これはまだ慣れない...。
ってか、慣れそうもない。
やっとの思いでできた友達と離れるのはすごく悲しいし、
また次の学校で新しく友達を作るのも、最初はワクワクしたが今はすごくめんどくさい。
(中2くらいになってくると もうグループが出来上がってて入りにくいんだよね・・・自分から話掛けるなんてできないし)
でもそれでもこれまでの学校で友達をつくってこれたのは
彼女の努力故の成果であろう。