年下くんはオオカミです。




「まあ、いいですけどね」

「…何さそれ!あたしが一生懸命解決策を考えていると言うのに!」

「帰れば早いですけどね」

「う゛っ…!」


グサッとくる言葉を言ってくれるじゃないか、後輩よ。

ふふふ。

だが、あたしにだって言い分はあるのさふはははははっ!


「い、行かねばならぬのだよ、少年。何故なら、あたしは勉強に励んでいるからさ!
授業に遅れが出たらそれこそ取り返しのつかないことに…」

「いっつも寝てるのに、ですか?」

「なっ何故それを…!」


あたしが腕を顔の前にババッと持って行きつつ身を引くと。

神谷くんは、口の端を持ち上げて、あたしをバカにしたような目で見下ろした。


ハッ!!


まさか貴様……!






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