年下くんはオオカミです。
まあね?
外見はホラ、ちょっと子供っぽいかもしれないけどね?
年齢的には上なんだから、もうちょっと頼って欲しいかなって思ったりするわけで――…
「先輩、前見て歩かないと電柱にぶつかりますよ」
「えっ…んがぁあッ!?」
…――ガンッ!!
と、まあ電柱にぶつかるっていう。
ね。
こんなだからみんなあたしのことを子供扱いするのかもしれない…。
あたしは強打した額を押さえつつ、フラフラと体勢を立て直す。