俺の宝物
病院につくと、



すぐにゆりあは、診察され
俺は入院する部屋で待たされた。


ゆりあの母さん、
親父も到着。




「ゆりあ、いよいよね。
初めてだからきっと陣痛長引くわよ!」



と普通に言う。



さすが経験者。


すると、


看護師さんが、走ってきた。



どうしたんだ?



ゆりあは、大丈夫なのか?




「お父さん!急いで!」


そう言われて急いで分娩室へ駆けつける。



どうしたんだ?



分娩室へ行くと、



はい!息んで~


もう少しですよ~。


「あっお父さん!もう頭見えてますよ~。奥さんの手握ってあげて!」



え?



もう?



ゆりあもあせびっしょりで息んでいる。



急いで手を握る。




「はい~上手ですよ~
息んで!」



「ん~っつ。はあはあっ」



ゆりあが息んで
俺の手がつぶれそうなほど強く握った。



その瞬間。




オギャア~オギャア!!




「おめでとうございます!
元気な男の子ですよ!」







産まれた。






産まれたあ~!!





「可愛い~。」




ゆりあは、一言目にそう言って涙した。






俺も自然に涙していた。






「ほらっお子さんですよ~」



看護師さんが元気なベイビーをゆりあの胸に寝かせた。




ゆりあ。




よく頑張った。




俺。





幸せだよ。


俺はゆりあの頭を撫でた。




「恋斗!ありがとう。
ほら海斗パパでちゅよ」



「パパだぞお!海斗~」



俺達がそう言うと、




元気に泣き声をあげていた。






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