恋する受験生



急いで家に帰る。



玄関に靴を脱ぎ散らかして、私はリビングへと向かう。




「お母さん、明日の夕方来てもらってもいい?」




夕飯の用意をしているお母さんに声をかけた。



「明日?いいわよ」



お母さんは、笑顔でOKしてくれた。




トントン拍子に進んでいく。


本当に俊が家に来るの?

私の部屋で勉強を教えてくれるの?




なんだかまだ信じられない。



ついこの前、受験やうるさい親から逃げ出したくて家出したのに……




嘘みたいに、私の毎日がキラキラと輝いていく。





俊マジック……




俊が好き。








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