恋する受験生
3
急いで家に帰る。
玄関に靴を脱ぎ散らかして、私はリビングへと向かう。
「お母さん、明日の夕方来てもらってもいい?」
夕飯の用意をしているお母さんに声をかけた。
「明日?いいわよ」
お母さんは、笑顔でOKしてくれた。
トントン拍子に進んでいく。
本当に俊が家に来るの?
私の部屋で勉強を教えてくれるの?
なんだかまだ信じられない。
ついこの前、受験やうるさい親から逃げ出したくて家出したのに……
嘘みたいに、私の毎日がキラキラと輝いていく。
俊マジック……
俊が好き。