初恋の味はどんな味?
それでも自殺を思い留まらせたのは真凜と浜中君だった。



この二人は私を助けてくれた。



手紙で厳しい言葉をぶつけられていたが、二人の言葉は優しく、私を包んでくれた。



黒木君に話したくない、話すときは自分から、という私の気持ちを理解してくれていた。



だから黒木君とはいままでと変わらない付き合いをしていたし、いじめのことを知らない。



屋上にも行く。



人目が少なくなったときに私は向かった。



黒木君と話せる時間が唯一落ち着ける時間だった。



でも……その至福の一時も奪われてしまった。
< 126 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop