初恋の味はどんな味?
「……俺が知らないと思った?」



黒木君の声が耳元で聞こえる。



黒木君のガッシリとした腕が私を包んでいた。



その時初めて抱きしめられていると気づく。



「ちょ…え…く、黒木君!?」



ちょっともがいたけど、さらにギュッと抱きしめられる。



「坂中サン……ごめん。イジメられてるってわかっていながら助けられなかった…。しかもイジメの原因は俺だろ…?俺、サイテーだな…。好きな女の子を守れないなんて……。」



え…?今なんていった…?



「坂中サンは俺のこと、嫌いになったよな…。もう友達として話してくれないよな…。」
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