初恋の味はどんな味?

*切れない赤い糸

次の日、私は玄関の前で深呼吸をしていた。



大丈夫…黒木君がいる……怖くないよ。



そう言い聞かせても、心の奥の私は怖がっていて、震えていた。



短い髪の毛は昨日の出来事を鮮明に思い出させた。



待ち伏せされて、脅されたこと。



髪を切られたこと。



黒木君から告白されたこと。



私の気持ちを伝えれたこと…。



黒木君がついててくれる。



きっと黒木君が助けてくれる。



私はそう信じて、また深呼吸をすると、「いってきます」といってドアを開けた。



「おはよ、坂中サン☆」
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