初恋の味はどんな味?
「散らかってるけど、適当に座って。」



「お、おぅ…。」



黒木君は興味深くキョロキョロと部屋を見渡している。



好きな人に部屋を見られるってなんか恥ずかしい。



「あの…」



「桃華の部屋って片付いてんな。俺の部屋とは大違い。」



黒木君は苦笑いしながら、床に座った。



私はちょっと安心して、「そうかな?」と言って笑った。



黒木君の隣にはなんとなく座りづらくて、テーブル挟んで反対側に座った。



「あのさ…。」



しばらくの沈黙のあと黒木君が少し言いにくそうに言った。
< 179 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop