初恋の味はどんな味?
「えっ?」



私は目を丸くして黒木君の方を見た。



黒木君は申し訳なさそうに頭をがしゃがしゃと掻いた。



「なんかごめんな。坂中サン、脇腹弱いこと知らなくて…クラスのやつの笑いの的にさせちゃって…俺も笑っちまったし……。」



……まだ気にしてたの?



俯きながらがしゃがしゃと頭を掻き続けている黒木君がおかしくて私は笑いがこぼれた。




「…?なんで笑ってンの?俺、真剣なんだけど?」




「ううん。黒木君がまだ気にしてたのがおかしくてwwww」



顔をしかめている黒木君とは反対に私はクスクスと笑う。




「あれ…?もしかしてもう怒ってなかった?」



「うん。逆に忘れてたよww」




私が頷くと黒木君は「なんだぁ〜」といいながら頭を抱えて机に俯せになった。
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