初恋の味はどんな味?
「…そんなこと言うなよ…。」



黒木君は頭を撫でていた私の手を掴み、下に下ろした。



「俺は…桃華の嫌がることはしたくないんだ。怖がることもしたくない…。こういうことは桃華の準備が出来てからって…思ってたのに…。」



黒木君は俯く。



私は、なにも言えずに黒木君を見ていた。



「…でも、桃華がそういってくれたのは嬉しかった。」



黒木君は私の手を強く握って、私を見た。



「こんな俺なのに…好きでいてくれるの…?」



黒木君は不安げな瞳で私を見つめた。
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