初恋の味はどんな味?
話し終わっても真凜は黙っていた。



店の隅ということもあってか、私が泣いていることに気が付く人はいなかった。



私が声を押し殺して泣いていると、真凜が口を開いた。



「理由は?」



「わ、かんない…。」



「聞かなかったの?」



私は頷いた。



真凜はしばらく考えた後、言った。



「ほら、泣くのはあと!!」



私の頭をポンポンと叩いた。



「まだ理由わからないんでしょ?嫌いって言われたわけじゃないんでしょ?」



「そう、だけど…。」



「なら諦めるのは早いよ!!」
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