初恋の味はどんな味?
階段を登りきると見慣れたドア。



やっぱり…。



浜中君はドアを押し開けて、そこをくぐった。



開いたドアから光が溢れ出す。



「桃華ちゃん、早くッ♪」



浜中君に呼ばれて私もドアをくぐる。



「わぁ……!!」



思わず声が零れた。



懐かしさに胸がいっぱいになる。







そこにはあの頃と変わらない屋上の姿があった。



空も、景色も、空気も、なにひとつ変わっていなかった。
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