初恋の味はどんな味?


「――以上で連絡終わり。最後に、黒木から挨拶をしてもらおうか。」



「はい。」



黒木君は落ち着いた様子で立ち上がると、教壇の横に立った。



黒木君の目にはなんの色もない。



悲哀の色も…。



「今日までありがとうございました――。」



淡々と話す黒木君。



声にも悲しみの色は含まれていなかった。



そのことに少し悲しくなる。
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