初恋の味はどんな味?
「――もう会えなくなると思うけど、俺のことを忘れないで欲しいです。
今までありがとうございました。」



黒木君は一礼して、席に戻った。



……見なかった。



私のほうを、一度も。



喉になにか込み上げる。



それを必死に押さえこむ。



「それじゃ、終わり。号令。」



学級委員が号令をかけて、ホームルームがおわった。
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