初恋の味はどんな味?
黒木君はきっぱりと言った。
私はショックだった。
でも、心のどこかでわかっていた。
私はおとなしく離れて、小さく頷いた。
「ごめんな…。
でも、もし俺らが赤い糸で繋がれてるなら、きっといつか会える。
また偶然再開して、気持ちが変わってなかったら……そしたら…」
黒木君は恥ずかしそうに顔を赤く染めて言った。
「また、付き合ってください。」
深々と頭を下げる黒木君。
すごく、すごく愛しく感じた。
「……はいッ!!」
今、私は人生で一番の笑顔だと思う。
「あ、でも、他に好きなやつ出来てもいいからな。」
慌てて付け加える黒木君。
「ぜ〜ったい出来ないよ。
黒木君以上にいい人なんていないもん。
私の初恋の人だもんね♪」
笑いながら言った。
ちょっと恥ずかしいな…。