初恋の味はどんな味?
「え…直華ですけど?
黒木直華。女みたいな名前でしょう?」
くすくす笑う真奈さんの笑顔…誰に似てるか分かった気がした。
黒木君だ。
黒木君の妹が、真奈サンだったんだ…。
「あ、そういえば。」
真奈さんが思い出したようにぽんっと手を叩いた。
「兄の反応もおかしかったんですよ。
先生の名前を聞いたとたん、顔色変えて先生のこと知りたがるし。
あまりにすごい勢いだったから住所とか教えちゃったんですけど…よかったですかね?」
首をかしげて聞いてくる真奈さんを抱きしめたい衝動に襲われた。
真奈さん、ナイス!!
私は真奈さんの手をギュッと握った。
「先生…?」
「真奈さん……ありがとう!!」
真奈さんは意味が分からないというような顔をしていた。