初恋の味はどんな味?
「さ、教室にもどろっか!早く小説を書き上げないといけないんでしょ?」



ひときしり笑った後、黒木君は体を起こして大きくのびをして、私の方を見て笑った。



「あ、そうだった…!」



すっかり忘れていた。



私は慌てて起き、立ち上がるとスカートの汚れを払った。



「ありがと、黒木君!!すごいいい気分転換になったよ。いい小説書けそう♪」



そういうと黒木君は笑いながら「そっか」と返してくれた。



「じゃ、書き上がったら俺に読ませてな♪俺が読者第一号になってやっから!」



黒木君は自分の胸をドンと叩いて笑った。



「うん!!じゃ、またね。」



そういって手を振って戻ろうとすると「あ、待って!!」と呼び止められた。



「ココ、俺と坂中サンだけの内緒だからな♪」



そういって"シー"と唇に人差し指を当てた。



「……うん♪」



不思議な嬉しさが沸き上がってくる。



私は笑って手を振ると重い屋上のドアを開けて、校内に入った。



どうしてだろう。



心が幸せに満たされている。



いいお話が書けそうだ…☆












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