初恋の味はどんな味?
くじを開こうとすると、ふと坂中サンの姿が目に映った。



坂中サンは手に白い小さなくじの紙を持ったまま、机を数えている。



そして、一番後ろの窓際の席の辺りを指差したまま止まっている。



あの辺りは6か7だ。



そのとなりは13か14。



隣になりたい…。



そんな想いが沸き上がってくる。



神様、どうか13、それか14……坂中サンの隣に……。



そう願いながらくじの紙をゆっくり開いた。
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