初恋の味はどんな味?
パァッと明るくなった。



「ホント…?いいの?」



「こんな暗い中、女の子を一人で帰させるわけにはいかないよ。」



「ありがと…。」



嬉しくて、嬉しすぎて、黒木君に言えたのはお礼だけだった。



「ん。それじゃ、行く?また教室に戻らなくちゃいけないけど…。」



「あ、大丈夫。私のことは気にしないで。」



私は黒木君の隣に並んだ。



「そっか。」



優しく笑うと、黒木君は歩きだした。



私も遅れないようにあるきだす。
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