初恋の味はどんな味?
「え、い、いや!!なんも付いてないよ!?」



咄嗟に首を横に振る。



そんな私を見て黒木君はクスッと笑った。



その笑顔を見て、胸がギュッて締め付けられた。



「廊下、怖くない?大丈夫?」



「あ、大丈夫!!一人じゃないし…。」



「そっか。夜の学校は一人で歩くと不気味だよな。」



「そうだよね…。幽霊とか出そう――。」



「あ!!!!!!!」



ビクッ!!!



急に黒木君は大声を出したかと思うと、どこかを指差して固まっている。



「く、黒木君?びっくりしたなぁ…急に大きな声ださないでよ…。」



「だって……今………真っ白な浴衣を着た…髪の長い女の人が……。」
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