紅い部屋
あたしは、部屋の中を見ることに夢中になっていた。





「起きたんだね」





「え・・・・・?」





キイチは起きていて、あたしのほうを見ていた。





「此処、俺んち。店の近くだから帰れるよ」





「ぁ・・・・・うん」





あたしはなんとなく目を合わせづらくて、わざとらしく逸らしてしまった。
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