紅い部屋
「・・・今はね」




「今は?」




あたしは、キイチが一瞬悲しそうな表情をしたのを見逃さなかった。



何でそんな表情をするのかは分からないけれど・・・。



それでもすぐに笑顔になった。




「そっちは?なんていう名前?」




あたしはギターに目線をやってから、言った。




「結姫」



「ユウヒか。いい名前じゃん」




キイチはにっこりと笑って、あたしの頭をポンポンと撫でた。



























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