切恋~First Love~
あたしの心の中はテンションMAX。
それは流菜ちゃんも同じみたいで、
「佳耶ちゃんの好きな人って誰ー!?」
佳耶の言葉に思いっきりがっついていた。
やっぱり女の子同士だと、こういう話は盛り上がっちゃうよね。
・・・・・・ってあたしはオバさんか。
「ちょ、流菜ちゃん待って!いたらどうする、って話!」
佳耶は話の展開が早い流菜ちゃんに、思わず苦笑い。
「そんなのもちろん協力するよ!」
即答した流菜ちゃんに、佳耶は念を押すように聞く。
「・・・・・・本当に?」
滅多に聞かない、不安そうな声。
あたし達を取り巻く空気が変わった気がした。
「・・・?うん・・・どうしたの?」
流菜ちゃんもいつもと違う佳耶の雰囲気に気付いた。
「南美は?」
佳耶の目があたしを見据える。
すがるような目。
こんな佳耶は初めてかもしれない。
いつもは頼りになる大人な友達。
だけど今は、守ってあげたくなるような感じがするんだ。
「応援するよ・・・?・・・・・・佳耶?」