切恋~First Love~
・・・佳耶の好きな人だとしても。
・・・あたしの気になる人だとしても。
あまりにも無神経な神崎涼の言葉に、思わず耳を疑う。
・・・どうせ52点だけどさ。
「あたしだって頑張ったよ、いつもの2倍くらい!ていうかデリカシーなさすぎだよ、バカ!」
前回の点数とあんまり変わんなかったけど、それでも頑張ってた。
寝るのだって毎日1時間くらい短くしたし、遊ぶ時間だってすごい減らしたし。
もう、うざい。
でも、ドキドキさせられた自分が1番むかつく。
「ああ?うっせ」
この男・・・ふざけてるでしょ、マジな話。
「そういうアンタは何点だったのさ」
やられっぱなしは悔しいから、ひとまず聞く。
これであたしが負けていたら、その時のショックは計り知れない。
「あ?16点」
「は?」
今、何て?
「文句あっか?」
・・・その点数じゃ、あたしに何かを言う権利ないじゃん。
「・・・あたしより低いじゃん」
「誰もお前より高いなんて言ってねぇよ」
「・・・うざい」
「知ってる」