切恋~First Love~




1度決まったことを覆すのは、並大抵のことじゃないと思う。


しかもそれが学校単位だったらなおさらで。


いくら嫌でも、それは仕方ないことだと考える。


仮に激しく拒絶したとしても、溜め息1つで済ませろと言われるに違いない。



そんなわけで今日から、


「きりーつ、礼、お願いしまーす」


補習ライフの始まりです。



「ああ~、だるーい」


「俺らの休み潰すんじゃねぇよ」


開始直後から、生徒達にブーイングを食らう監督の先生。


そりゃぁ、そうだ。


なぜか補習は毎日午後。


あたしだって文句の1つでも言ってやりたい。


補習組のクラスの教室は3つに分かれている。


あたしは流菜ちゃんとは別のクラス、神崎涼とも別のクラスだった。


その代わりと言ったらなんだけど、尾崎君と一緒のクラスだった。


それってあたしと尾崎君の成績が同じくらいだった、ってこと?


紛れもないその事実に落ち込む。


・・・・・・もう開き直る。


過ぎたことは気にしない、過去は振り返らない。


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