切恋~First Love~
8月◇2
夏も終わりが近づき、始業式が明日に迫った今日。
あたしはというと・・・。
「じゃあな」
「・・・うん」
さっきまで神崎涼の家でヤっていた。
名残惜しくも、去っていく神崎涼の黒バイを見つめた後、しぶしぶ家に入った。
今日で2回目。
今日はあたしから神崎涼にメールした。
こんな風に誘うのは、恥ずかしい以外の何でもない。
それにこの前の名も知らない女の子みたいに、冷たく断られるのを考えると怖くて仕方ない。
その時のショックは計り知れないんじゃないかと思う。
だけど明日から学校だから、夏休み最後の日くらい会いたいと思って連絡を入れた。
結果はあっさりオッケー。
でも正直ヤりたいわけじゃない。
ただ、神崎涼と一緒にいたいだけ。
純粋に好きだから、一緒にいたいんだ。
でも神崎涼は違う。
・・・ただの身体目当て。
そう思うほど悲しいものはない。
だけど、その場に来てしまえばそんなのどうでもよくなってしまう。
楽しいから。
嬉しいから。
果てしなく矛盾しているあたしの考え。
お互い違う目的で会っている、あたしと神崎涼。