切恋~First Love~
「で、あたし全然言えなくて・・・・・・それで、佳耶と流菜ちゃんにちょっと呆れられるんじゃないかって思ってっ・・・」
4つ。
「うん」
「それで、それでね・・・・・・。佳耶、今からあたしが言うことに絶対ひくと思うよ・・・」
でも話せば話すほど、不安が大きくなって。
「絶対ひかない」
「・・・それで告白して・・・・・・。あたしっ・・・その人の・・・セフレに、なっちゃって・・・」
5つ。
話せば話すほど、辛くて。
「・・・うん」
「・・・・・・それでね・・・好きな人はね・・・っ・・・」
苦しくて、苦しくて。
「・・・・・・神崎涼なのっ・・・」
涙が塞き止められない。
「ごめん、佳耶ごめん・・・ホントにごめん・・・」
どれだけ唇を噛んでも、どれだけ歯を食いしばっても。
頬を伝う涙は止まらない。
泣きたいのは佳耶の方なのにね?
触れあっていたときは、どうしようもなく幸せだったのに。
その事実を振り返ってみると、どうしようもなく苦しい。
一時だけの快楽。
やっぱりあたしは間違ってたのかな。
こんな自分が情けなくて、惨めで。
とてつもなく汚れている気がして。
佳耶の顔が見れない。