切恋~First Love~
・・・ほうほう・・・。
『平和の礎』に感動したのは言うまでもない。
だけどあたしは、そんなことを知っていた佳耶にも感動した。
そんなマメ知識、どこで手に入れたんだろう。
「佳耶ちゃん・・・凄い・・・」
流菜ちゃんも佳耶をジッと見て、目を輝かせている。
マナと優も同じだった。
「凄いな、倉橋」
「わっ!」
そして、弱メンまで登場した。
いきなりの弱メンの乱入にあたしは驚いた。
それは佳耶も同じだったみたいで。
「先生っ!」
大きい目を更に見開いて、丸くしていた。
「社会の先生として、そんなことを知ってる生徒がいて嬉し過ぎる」
「いや、本当に凄くないです。いつの間にか頭にあって・・・」
「余計すげぇな」
弱メンが感動してる・・・。
やっぱり佳耶はいろいろと凄い。
「それよりお前ら、描くところ決まったのか?」
描くところ・・・もう本当にどこでもよくなってきた。
投げやりなんじゃなくて、どこもきれいだから。
迷ってしまうから、どこでもいい。