切恋~First Love~


着いてから思ったんだけど、まだバスに来てる人は少ないな~。


半分くらいはまだ来てない気がする。


いつもは遅刻常習犯なのにこんなときばっかり早く来るから、結局、


「・・・やばい、眠たすぎる」


損をする?


・・・のかな。


「ミナ、眠たいならちょっと寝といたら?」


優に真面目な顔で心配された。


そんなにあたし、今顔死んでるのかな。


「やな。窓に寄りかかってちょっと休んどき。まだそんなにみんな集まってないから」


あたしは大きなあくびを1回してから、


「うん、そうすることにする~・・・」


窓側に身体を移動させて、目を閉じた。


家ではあんなに眠れなかったのに・・・。


今は・・・何でこんなに・・・。


眠たいんだろう・・・。



意識を明け渡す瞬間に、神崎涼の顔が浮かんだ。


・・・気がした―――――


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