切恋~First Love~
「ここどこ?高速らへん?」
あたしは窓から外を見た。
・・・・・・え?
目が2センチくらい飛び出たんじゃないかと思う。
「バッカ!もう降りるんだよ、空港ついたよ!」
マナと優ちゃんはもう降りているのか、姿が見えなかった。
流菜ちゃんは、バスの前の方に歩いていく後ろ姿が見られた。
佳耶はあたしの目の前で腰に手を当てている。
・・・もう、空港?
「えええぇええぇえぇ!!?」
うっそおおおん!
窓の外に広がるのは、ひろーいひろーい空港。
間違いなく空港。
バスの中でいろいろ話すの楽しみにしてたのにーっ!
「もー!途中で起こしてよー!」
あたしは文句を言いながら、佳耶と一緒に急いでバスを降りた。
そして、降りたところで大きな荷物を受け取り、よろよろという感じでロビーを目指した。
普通では見ることのできない、大きな荷物を持った高校生の団体が行列を成している光景。
「・・・修学旅行だなあ~」
「は?」
漏れたあたしのつぶやきに、佳耶がわずかに反応した。