切恋~First Love~
何だそれ。
「佳耶はいっつもあたしの事子ども扱いするよねー」
まあ、あたし背高くないけどさ。
勉強だってできないしさ。
スポーツだってそんなにできないけどさ。
「子ども扱いって!南美、そんな風に思ってたの?」
佳耶が吹き出した。
「え?まあ、たまにだけどね!」
佳耶は才色兼備なんだもん。
隣にいるあたしはそんな風にも感じちゃうよ。
「だから南美は性格がかわいいって言ってんの!何かこう、ボケてるっていうか。抜けてるっていうか」
佳耶は完璧すぎる笑顔でそう言った。
・・・あのさ?
「それって褒めてるの?けなしてるの?」
「褒め言葉に決まってんじゃん!」
・・・そうなのかなあ?
「あははは、だよねえ~!!」
「ていうか、それまじで言ってんのかよ?」
「ひゃひゃひゃ!ありえん!」
・・・誰だろう?
遠くから、大人数だと思われる声がだんだんと近づいてきてる。