切恋~First Love~
「え、うん、いいけど?」
平然を装うのが精一杯。
ていうかあたしに聞きたいことって何!?
「南美ちゃんって俺らのこと、知ってんの?」
・・・尾崎君のこと?
「・・・知ってるに決まってるじゃん・・・?」
それより、『俺ら』の『ら』には誰が入るのか知りたいよ。
「それ、どこで知ったの?」
尾崎君は笑ってるけど、顔が真剣。
どこって・・・。
尾崎君は何が言いたいの?
「同じクラスだし・・・。ていうか昨日会話したじゃん・・・?」
あたしがそう言うと、尾崎君は顔を変えた。
真剣だった顔を崩して、笑い出した。
「え、ちょっと待って?俺ら話噛み合ってないよね?うん、南美ちゃん、何か勘違いしてる」
ちょっと待って、ちょっと待って。
勘違い!?
「え、じゃあアレはどういう意味だったの?」
あたしが聞いた瞬間、
「ホームルーム始めるぞー!」
弱メンが入ってきた。