切恋~First Love~


・・・もう我慢できない・・・!


心臓が・・・。


「・・・ちょ、っと待っ・・・」


尾崎君に1回離れてもらおうと思った時、


「藤井!!尾崎!!お前達何やってんだ!!」


弱メンに怒鳴られた。


ひーん!


そしてクラスの視線が一斉にあたし達に注がれた。


待ってよ、待ってよ、待ってよ!


この格好はダメだよ!


クラスのみんなに見られちゃったよ!


やだ、凄い恥ずかしい・・・。


自分の顔が赤くなっていくのが感覚で分かった。


尾崎君はあたしから離れ、イスに座って、


「・・・だりィ・・・」


不機嫌そうにそう呟いていた。


あたしは顔を見られたくなくて机に突っ伏した。


すっごいドキドキしてる。


心臓が凄い速さで、大きく動いてる。


だって、あんなの初めてで。


男の子があんなに近くにいるのは本当に初めてで。


顔が凄く近くて・・・。


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