切恋~First Love~
「・・・・・・」
少し間が出来た。
あたしのさっきの発言、やっぱりダメだったの!?
もう本当やだ・・・。
「・・・南美ちゃんて男の経験、少ないの?」
いつの間にか尾崎君は目の前にいて、真上から声がした。
少ないっていうか・・・、ないっていうか・・・。
「何か初々しくてかわいいなー」
そう言って頭をなでられた。
また、心臓が暴れ出す。
余計顔の赤みが戻らなくなる。
「・・・尾崎君からみたらガキだもん」
何だか尾崎君の言葉が癪で、ついそう言ってしまった。
「・・・やっぱり、南美ちゃんは知ってるんだ?」
腕で顔を隠したまま、呟くように返事をした。
「だから何を・・・?」
「涼や俺にセフレがいること」
尾崎君は静かに言った。
さっきから聞いてたのはそれだったの?
「主語言わなきゃ分かんないよ・・・」
知ってるよ、そんなの。
だから尾崎君はあんなことしても平気なんだよね?